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教員が節税するための手法(所得控除の活用④)

投稿日:2018年7月23日 更新日:

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皆さんこんにちは!引き続き教員が節税するための手法(所得控除の活用)としてご説明したいと思います。今回は、「配偶者控除」、「配偶者特別控除」の活用についてです。

配偶者控除を適用できる教員の方は多いはずです。また平成29年税制改正で配偶者控除について大幅に改正が入ってます。

この制度を理解することは節税するためには非常に重要となってきますので是非一度ご確認下さい。出来るだけわかりやすくご説明します。

配偶者控除とは

 

教員の方に配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを配偶者控除といいます。

 

どのような配偶者が対象なのか?

配偶者控除の対象となる配偶者とは、その年の12月31日の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。

1.民法の規定による配偶者であること(内縁関係の配偶者は対象外です)

2.教員の方と同じ財布で生活していること

3.年間の合計所得金額が38万円以下(給料だけであると年収103万円以下)であること

4.青色事業者の事業専従者としてその年に一度も給与を受けていないこと(これは配偶者が個人事業主の場合の話ですので、教員の方の配偶者は全員この要件は満たします)

上記四要件がこれまでの配偶者控除できる要件でしたが、平成29年度税制改正で変更がございました。

平成30年分以後は、控除を受ける教員の方ご本人の合計所得金額が1,000万円(年収でいうと1220万円)を超える場合は、配偶者控除は受けられなくなりました。

この改正は、平成30年から適用されます。つまり、今年から反映されるわけです。注意が必要ですね!

配偶者控除の金額

次は、配偶者控除の金額についてみていきましょう。控除額は、控除対象配偶者の年齢により次の表のとおりです。

区分

控除額
一般の控除対象配偶者 38万円
老人控除対象配偶者 48万円

(国税庁ホームページより引用)

老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。70歳以上の配偶者であれば控除額が10万円増えるということですね!

配偶者控除の金額についても改正が入っています。

平成30年分以後の控除額は、控除を受ける教員の方ご本人の合計所得金額、及び控除対象配偶者の年齢により次の表のとおりになります。

控除を受ける方の合計所得金額 控除額
控除対象配偶者 老人控除対象配偶者
900万円以下 38万円 48万円
900万円超950万円以下 26万円 32万円
950万円超1,000万円以下 13万円 16万円

(国税庁ホームページより引用)

非常にわかりづらいですね。。事務の方の年末の業務も煩雑になるかと思われます。

簡単に言うと、教員の方ご本人の給与所得金額が900万円以下の方は、これまで通り控除できますが、900万円を超える方は控除を受ける金額が段階的に少なくなり、1,000万円を超えると控除額はゼロになるというイメージです。

 

配偶者特別控除とは

 

配偶者が、38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。

配偶者特別控除を受けるための要件

配偶者特別控除を受けるための要件は、配偶者控除とほぼ同じです。

違うのは、配偶者の方の所得金額です。配偶者控除は38万円以内でしたが、配偶者特別控除は38万円超76万円未満まで対象となります。つまり、配偶者の方の所得が38万円を超えてしまっても76万円(年収にすると141万円)までであれば控除する金額があるということですね。

しかし、ここもまた、改正が入ってます。

平成30年分以後においては、教員の方本人の合計所得金額が1,000万円以下であり、かつ、配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下である場合に、配偶者特別控除の適用を受けることができます。合計所得金額が123万というのは、年収で行くと約201万円です。
つまり、配偶者特別控除を受けられる金額は以前までは年収141万円までだったのが、30年からは201万円まで拡大されたというわけです(配偶者特別控除を受けれる対象が広がった)。

配偶者特別控除の控除額

配偶者特別控除額は、配偶者特別控除の適用を受ける教員の方本人の合計所得金額及び配偶者の合計所得金額に応じて異なります。

国税庁より配偶者特別控除額の表がございますが、非常に複雑で頭がこんがらがってしまうのでこの記事では割愛させていただきます。詳しく知りたいという方は国税庁ホームページよりご覧ください。

教員の方ご本人の年収が上がるにつれて控除額が下がり、また、配偶者の年収が上がるにつれて控除額が下がるようなイメージです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は教員が節税するための手法の所得控除の活用として、「配偶者控除」、「配偶者特別控除」についてご説明しました。

この制度は、配偶者の方がパートで働かれたり、専業主婦の教員の方は身近な制度だと思います。税制改正が入り複雑になりましたが、給与所得が1,000万円以下の場合、この制度を受けることができる方の対象が広がった改正です。今まで配偶者控除を受けれなかった方も30年からは受けれる可能性もございますので一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。

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